マスク生活がもたらした美容診療への影響
コロナ禍が続く中、マスク着用が生活スタイルにすっかり定着しました。人のいるところでマスクしていない人は「ありえない」状況が常識になっています。
コロナで直接というより、マスク生活の定着のほうが美容診療には影響が出ているように思います。
マスクで顔半分が覆われて、仕事でも娯楽でも友人同士でも「目元」の印象が相手に与えるチカラが非常に大きくなりました。
目元をケアする美容診療は非常に需要が増えて、急速な発展を遂げています。
またマスクで隠れているうちに改善させたいという動きもあります。「マスクで見えていない今なら、ある程度のダウンタイムも許容しやすい」そういう思いから、美容診療のニーズが高まっています。
旅行に行けない、飲みに行けない、友達とも遊べない→出費が減った分、自己投資として美容治療を受けに行く。そういう流れもあるようです。
コロナ禍も新型株の出現などで、終わりが見えない状況が続いています。おそらくマスク生活のスタイルや、ソーシャルディスタンスの文化はしっかり根付いているので、このまま長く継続されていくのではないかと思います。
マスク着用時の見た目印象のキーポイント
マスク着用の状態で、印象を大きく左右するのが「目・髪の毛・肌質」の3点だと思います。
<髪の印象>
まず髪の毛はヘアスタイルや、カラー、髪の質感で相手に与える印象が大きく変わります。美容室でのケアで対応できますが、ボリュームが少ないなどの悩みであれば、男性なら男性型脱毛症(androgenetic alopecia:AGA)の治療を検討するのも1つです。いわゆる薄毛・ハゲの治療になります。自費診療になるので、本格的に治療をするなら美容クリニックでAGAを対応している病院(形成外科や皮膚科)で、内服・外用、注射、手術(植毛)などを考えるとよいでしょう。
女性の髪のボリュームの悩みはFAGA(女性男性型脱毛症)と言われます。最近ではAGAとは症状や原因が異なることがわかってきたため、「FPHL(Female Pattern Hair Loss)」とも呼ばれています。こちらも美容クリニックで対応していることが多く、男性と同じく内服や外用で対応できます。髪の質やボリュームが変わるだけでも大きく印象は変わります。
<目の印象>
次に「目元のチカラ」です。目元はマスク着用時に表情が伝わる唯一の部位です。今まで以上に目元の印象が相手に強く伝わります。目元に対する施術の代表は「眼瞼下垂症(保険)手術」「二重(ふたえ)形成(自費)」でしょう。
病的に眼瞼下垂がある目元だと、今まで以上にその目元の印象が強く伝わります。眼瞼下垂は命に影響しないので、手術に踏み切れなかった患者さんもたくさんいます。マスク生活で目元の印象が強く出てしまうことも後押しとなり、まぶたを治したいというニーズは増えてきている用に思います。
二重まぶたは目元がスッキリ見えるのでコロナ以前から美容診療の人気メニューでしたが、マスク生活が浸透したことや、プチ整形ブームでさらに二重形成へのハードルは低くなったように思います。
<肌の印象>
マスクの隙間から見える肌の質感は、印象を形成する一つの情報になります。肌がかさかさだったり、毛穴の開きがひどく汚れが溜まっている、ニキビが目立つ、シミが目立つなど、いままでも同じく治療ニーズがありましたが、マスク生活でさらに需要が高まっています。フォトフェイシャルやレーザーによる局所シミの対策や、ゼオスキンに代表される毎日のデイリーケアを求めて来院される方は非常に増えている印象です。
ゼオスキンの修行がばれない
マスク生活で恩恵を受けたのは『ゼオスキンヘルス』でしょう。
トレチノイン・ハイドロキノン療法を独自化粧品として絶妙に調合され、美肌プログラムで「赤ちゃん」のような健康美肌を目指すゼオスキンヘルスにとって、ビタミンA(トレチノイン)によるダウンタイムはマスク着用でかなりカバーされ、あまり目立たないうちに美肌治療を完了できます。
修行中の肌がひと目にさらされにくくなったということです。
いままで「皮むけがでる」「赤みがでる」ことが気になってゼオスキンヘルスのセラピューティックを試せなかっった人も、マスク生活のうちにトライしてみようという動きが広がりました。ダウンタイムがある治療は得られるものも大きく、口コミが広がり、4−5年前に比べてゼオスキンヘルスを扱っているクリニックはかなり増えたように思います。
ゼオスキンヘルスの改善力はいうまでもないですが、やはり医療機関専売品という商品の特性をしっかり理解して購入使用しなければいけません。医療機関のカウンセリングをしっかりうけて、トラブル時には医師の診察が受けられる状況で安全に使用しましょう。
いろいろ出費が減って自己投資へ
コロナ禍での自粛にていろんなことが制限されてしまいました。旅行は気軽にいけず、人混みは避けてなるべく外出の機会を少なく、食事会も最低限に。
新年会・忘年会や歓送迎会も簡略化されて、それが当たり前の世の中になってきました。
交際費としての出費が減った分、自己投資にまわしている人も多いようです。海外旅行には行かずに美容クリニックでしっかり全身脱毛を受ける費用に回すとか、仕事やプライベートの飲み会が減った分でIPLとゼオスキンを始めるなど。
飲食業や旅行産業の皆様は大変苦労されていると思いますが、インターネット通販や美容の領域についてはマスク生活で新たに生まれたニーズが活性化しているように思います。
時代の変化と片付けてしまうのも良くないかもですが、生き残っていくためには柔軟に対応して新しいニーズに業態をFITさせていくことが必要だと思います。
Image by Juraj Varga from Pixabay