ゼオスキンヘルスを代表とする医療専売化粧品の持つチカラ

ゼオスキンヘルスを代表とする医療専売化粧品の持つチカラ

医療専売化粧品について皆さんご存知でしょうか?病院・クリニックでのみ販売が認められている基礎化粧品であり、一般の百貨店などでの化粧品売場やドラッグストアの基礎化粧品コーナーでは販売されていません。

医療専売化粧品はさまざまな種類があり、代表として「ゼオスキンヘルス」が有名ですが、他にも「エンビロン」「リビジョンスキンケア」「ナビジョン」「セルニュープラス」「デルファーマ」など様々なブランドがあります。いずれも取り扱いしている美容クリニックや皮膚科・形成外科のある病院で購入可能です。

医療専売にしているには色々理由があります。通院しないと購入できないシステムから「クリニックへの集患」につながる意味合いで取り扱う病院もあると思います。しかし最も大きなメリットは、その「効能」だと思います。

市販品にはなかなか同じパワーは出せない「効果の出る基礎化粧品」として、美容診療の満足度を上げるために非常に役立っています。なかでもゼオスキンヘルスの持つ「改善力」は、使う人によっては劇的な変化をもたらします。今回はゼオスキンを代表とする医療専売化粧品の持つチカラ(改善力)について解説します。

効果は反応と表裏一体

Photo by Charisse Kenion on Unsplash

ゼオスキン(セラピューティック)で最も特徴的なのは、基礎化粧品を使用することで「ダウンタイム」が生じるという点です。主にトレチノイン(ビタミンA)がその結果をもたらします。ビタミンAは肌に塗布することで細胞のターンオーバー(生まれ変わり)を促し、古くなった細胞はどんどん剥がれていく反応が生じます。使用後2−3日くらいすると、口の周りから小さな皮むけが少しずつ広がっていく感じです。反応の強さや出方は個人差があり、1日で真っ赤になる方もいれば、3−4日してからわずかに皮むけが見られる方もいます。皆が一様に同じ反応ではないので、説明が難しく、また反応に対するケアも個人では判断が難しいです。

医師やカウンセリング看護師とよく相談しながら、上手く使いこなしていけるように量を増減するのがポイントです。

強烈なダウンタイムがあった人には、それに見合う結果がついてくることが多いのですが、或る一定の反応を超えると「後遺症」として色素沈着が残ります。

反応と結果は表裏一体のように感じます。ただ反応が強ければ強いほどいいというわけではありません。まったく反応がないと改善も少なめになりますが、そもそもビタミンAにあまり反応しない肌は「細胞が若々しく、ターンオーバーが乱れていない」といえるかもしれません。

セラピューティック(トレチノイン療法)ほどの劇的な反応を求めない方も多くおられます。そういう方にはレチノールを主体としたビタミンA療法がおすすめです。セラピューティックほどではないですが、レチノールも肌サイクルを改善し、質感を整える作用があります。ゼオスキンではメンテナンスコースと呼ばれますが、エンビロンのCクエンスシリーズやモイスチャーシリーズもビタミンAが主成分のホームケアです。常盤薬品の医療専売品「セルニュープラス」にも、ビタミンA配合の製品が一部含まれています。

攻めるホームケア

市販の基礎化粧品と、医療専売基礎化粧品の大きな違いは『効能』です。人間だれしも肌は徐々に老化していき、グラフに書くと右下がりになります。市販品の基礎化粧品でも、その劣化を抑えることはできるかもしれませんが、肌にダウンタイムを出すような出力のものは「患者さんのfollow upができない」市販品ではリスクであり、とにかく保湿やマイルドさを売りにしたものが多く販売されています。「肌の自浄作用を最大限に引き出す」という感じでしょうか。

でもそれは「老化に抗う」こととは違います。肌の劣化・老化を改善にシフトチェンジできるのが「医療専売化粧品のもつチカラ」だと思います。

上のグラフは、あくまで「イメージ」ですが、同じ改善力のある施術を受けていても、パワーの弱い市販品の基礎化粧品を使っている場合は「維持」はできても、改善にはなかなかつながっていきません。IPLばかり1−2ヶ月ごとに受けていても、最初はシミが取れてよかったが、全体的に劇的に変化が続くように感じられないのはこの影響もあると思います。

効果の高い医療専売化粧品は、それ自体が肌質を右上がりにしていく強さを持っています。その状態で施術を受けると、施術の改善が維持され、みるみる肌全体の改善につながります。

ゼオスキンでいうとイメージ的には赤いラインはセラピューティック、ブルーのラインはメンテナンスのような実感になります。

費用対効果

Photo by Laura Chouette on Unsplash

ゼオスキンのフルセットは現在7万円程度の費用がかかります。3ヶ月分くらいの容量がありますので、月あたり2万〜2万2千円くらいの負担額になります。洗顔と日焼け止めは市販品を購入したり、セルニュープラスの製品など安価な製品で対応すると5万5千円くらいになるでしょう。月2万円以内に収まってきます。

裏技の一つをご紹介します。効能はフルセットより劣りますがコントロール可能な使い方として「ゼオスキン(メンテナンス)とセルニュープラスの交互使用」です。

セルニュープラスのフルセット2万円程度+ゼオスキン部分使用(化粧水・美容液)5万円程度です。合わせて7万円程度の費用がかかりますが、ゼオスキンとセルニュープラスを基本は交互に、集中ケアがほしいときはゼオスキンを連続して使います。ゼオスキンの減りが格段に抑えることが出来、5ヶ月くらいは持ちます。この使い方だと月あたり1万5千円に収まります。非常にお得です。あくまで裏技ですので、効能はやや劣るかもしれませんが、長年ゼオスキンを継続している方のコストカット法に有用です。

購入に受診が必要になるメリット・デメリット

購入するために受診が必要になりますが、それも考え方によっては「しっかりカウンセリングを受けながら継続できる」ことや、「受診のたびに施術メニューを体験できる機会が持てる」ことなど、捉え方によってはメリットにもなりえるので、あながち受診がマイナスばかりではありません。

美容治療の1st STEPとしては「医療専売化粧品」は良い選択肢だと思います。

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