みんな「桃鉄」に惹かれるワケ

みんな「桃鉄」に惹かれるワケ

コロナでどこにも行けない、お客さんも来ない。忘れようととにかく仕事と運動をスケジューリングして日々「ダラケナイ」ことだけを追求しながら1月2日になりました。

子どもたちは文句も言わず、塾の勉強をしたり、おせち料理作りを手伝ったり、犬と戯れたり。自分が小学生のころには、こんな正月迎えたら発狂していたかもしれないと思いながら、我が子の成長を感じる毎日です。

娘がテレビCMを見てふと一言「桃鉄買っていい?」

そういや、ニンテンドースイッチで桃鉄が新しく出たようなニュースは目にしていました。子供の頃に熱中して友達同士で盛り上がった記憶が思い出されました。

1988年にファミコン版で初代「桃鉄」が発売され、PCエンジン版、スーパーファミコン版、プレイステーション版。おそらくどの機種でも「桃鉄」をプレイした記憶があります。

ゲームの基本的な部分は変わっていません。イベントが変化していたり、ボンビーがパワーアップしていたり。

ドラクエやFFがストーリーごと「まるっきり新しい新発売」になる刺激になれた子供にとっては、桃鉄のリニューアル新発売はそれほど興味深い「刺激」ではなかったように思います。

でも、ドラクエやFFをクリアして一息ついたとき、なぜかやりたくなる「桃鉄」

今回も子供が欲しいと言わなければ、全く気にも留めていなかったのですが、買い物ついでにソフトを発見、子どもたちがお年玉を出し合い購入するということになり、我が家では1月1日 夕食後に「新年 桃鉄大会」が開催されることになりました。

前に桃鉄をプレイしたのは実際いつ以来なのかわかならいくらい前です。ニンテンドースイッチ版ともあり、グラフィックもイベントもとてもキレイ。なによりゲームの根本が「まったく変わっていない」ところがなんとも言えず懐かしく、3年プレイで家族4人大盛りあがりしました。

劇的な展開に一喜一憂する感覚

なぜこんなに何度も、何年も、いろんな世代が楽しめるのか。

発売されてから33年が経過するなかで、製作者の方々は様々な工夫や努力をされたものと思います。基本のコンセプトはほとんど変わらず、目的地を決めて、みんなでサイコロを振るすごろくゲームです。

久しぶりにプレイしてみて、まず単純に「どの目にとまるかわからない、何が起こるかわからないシンプルな楽しみ」を再認識しました。懐かしみながら2−3年プレイしていると、家族4人の順位の入れ替わりが凄まじく、さっきまでTOP資産だったと思えば、マイナス30億ほどの大借金まで転落。そこから再び這い上がり、最終的にデッドヒートとなるような劇的な展開。

お金が入ったら、スリの銀次にスられ。物件が溜まってきたと思えばボンビーに売り飛ばされ。。ゴール目前と思ったら、他プレイヤーからぶっとばされ。

「安定」「順当」「着実」「確実」をいかに実現させるかを考えている毎日とは真逆の、ジェットコースターのような展開。そういや子供の頃、仲良しの同級生と熱くなったのも、この刺激的な展開が純粋に面白く、夢中になっていたんだと一人分析していました。

垣間見える性格・個性、成長。 

お金が入ればすかさず物件を手当り次第購入するタイプもいれば、物件の収益性を考えて購入するもの、とにかくカードが手に入ったら使うもの、使わずに温存して最後まで温存しきってしまうもの。赤マスにはとにかく入りたくないので目的地から遠ざかってでも別のルートをいくもの、無視して突き進むもの。

子供と一緒にプレイしていると、普段見えない意外な性格にも気が付きます。とにかく目的地に必死で辿り着こうとして、色々カードを使ったり、ボンビーをだれかになすりつけようと工夫したり。

ボンビーが子どもたちについて、赤字になったら機嫌が悪くなるのではと思いながら観察していると、ブーたれながらも受け入れて、次を目指す。1番で終わらなくてもへそ曲げない子どもたちに少し成長を感じてしまいました。まぁ、当然なんですけど、自分が子供の頃はゲームで負けると悔しくてへそ曲げてましたので。

そこには紛れもない家族の「団欒」がある

Photo by Enrique Vidal Flores on Unsplash

単純なすごろくゲームの代表格は「人生ゲーム」でしょうか。そういやうちの家族は人生ゲームも大好きです。2021年は「桃鉄」という形で「家族の団欒」を感じることができました。

子供が生まれてから、その成長とともにたくさんのことを学びます。いまや小学生、中学生にもなり、発言内容も大人顔負けの鋭い指摘をすることもあります。家族で桃鉄で楽しめる成長を感じ、嬉しさもさることながら、あっという間の成長に切なくもなります。

さて、あと何年、この団欒の時間を過ごせるのやら。

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