「あざ」は保険で治療できる

生まれつき体にある「あざ」は、場合によっては保険治療で対応が可能です。小さい子供さんの場合は乳児医療証などの補助により、さらに費用負担は抑えられるので、コンプレックスになる前に治療を検討するのも一つの考え方だと思います。「あざの保険治療」について簡単に解説します。

保険治療が適応になる「あざ」

保険治療が適応になるのは

黒い「あざ」:太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青

茶色い「あざ」:扁平母斑

赤い「あざ」:イチゴ状血管腫、単純性血管腫、毛細血管拡張症

以上の7つの病名がつくものに限られます。

年齢制限はありません。小児のほうが皮膚の厚みが薄く、レーザーの反応が良いとされていますが、大人の方でも十分効果はみられます。子供のころから気になっていたが未治療で、大人になってから治療に訪れる方も多くいらっしゃいます。

レーザー治療の実際

保険診療で黒い「あざ」、茶色い「あざ」に使えるレーザー機器は「ルビーレーザー」と「アレキサンドライトレーザー」などが挙げられます。当院ではニーク社の「Qスイッチ付ルビーレーザー」を使用しています。メラニンに対する反応性がよく、あざの治療にはもちろん、シミの改善にも効果的なので保険・美容ともに使用しています。

外来でレーザーを照射する場合の実際の流れですが、来院されたらまずエムラクリームという麻酔のクリームを患部に塗布します。フィルムでクリームごと保護して30分ー40分程度パックしてしっかり効かせます。表面の麻酔なので、レーザーの治療の痛みが緩和されます。

麻酔が効いたら、クリームを拭い取ってレーザーを照射します。

レーザーは1スポットが5-6㎜程度の円形に照射されますので、あざの辺縁から照射漏れがないように密に1ショットずつ当てていきます。

「パチン、パチン」と音がなり、輪ゴムではじかれたようなちょっとした痛みの感覚があります。全体くまなく照射して、リンデロンのような炎症止めのクリームを塗布してガーゼ保護します。

照射後翌日からは洗顔、入浴での洗浄が可能で、ゲンタシン軟膏を塗布して1-2週後に再診チェックします。

よく反応している場合は照射後2-3日で黒色痂疲を形成し、10日~14日程度で自然に浮き上がり脱落します。照射後1か月後くらいまで炎症後色素沈着がみられることがありますが、3か月から半年かけてゆっくり抜けていきます。

実際どれくらい効果があったかの判定は、照射から3-6か月待機して、しっかりと色素沈着が抜けてからでないとわかりません。

慌てずにじっくり治療を

生まれてすぐの赤ちゃんで大きなあざがあると親御さんは心配されます。生後1-2か月くらいで相談に来られる方が比較的多く、インターネットなどの情報から「なるべく早くレーザーを当ててほしい」と希望される方もおられます。そういう超早期治療を行っているクリニックもあるからです。

当院ではそれほど慌てての照射は勧めていません。早くても10か月くらいから、体がしっかり安定してきたころを初回照射の時期として推奨しています。

慌てずじっくり、通いやすい病院で治療を受けられることをお勧めします。遠方から通われる方もいるみたいですが、レーザー治療・機器は一緒ですので、お近くでレーザー治療を行っている病院があれば、そちらに受診するほうが負担少なく、照射後の通院も通いやすいので良いと思います。

私の病院では「レーザー専門外来」として30分予約制の枠を設けています。電話予約も可能で、じっくり治療について相談できるように配慮しています。ネットの情報を見て焦らず、まずは近くの病院で相談しましょう。

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