うちの形成外科カートの物品セレクト教えます。

うちの形成外科カートの物品セレクト教えます。

形成外科の患者さんは主に4西病棟と4東病棟に入院されるので、当院の形成外科処置カートは、それぞれの病棟に1つずつ、合計2つ準備しています。基本的なガーゼや包帯、テープはもちろん大量に積み込んでおり、処置に必要な軟膏や被覆材を「厳選して」補充しており、そのカートをベッドサイドに持っていき、患者さんの処置を行います。入院患者が20人近くになるときは、2台で二手に分かれて手分けして処置を行ったりするので2台運用は大変便利です。

積み込んでいる処置用消耗品はどちらのカートもほぼ同じ内容にしていますが、1台は縫合セットなど鋼製小物や糸針、メス、清潔オイフなども常備しており、そのまま裂創の縫合処置や止血を要するデブリードマンなどにも対応できるように、器材をたくさん積んでいます。

今回は、2台のカートに同じように積んでいる「処置用消耗品」をご紹介しまmす。処置用消耗品は種類も様々で、各メーカーが同じような被覆材を出しているため、用途が被っているものもたくさんあります。それらのうちで、当院の方針に合致する軟膏・被覆材のみを厳選して導入しています。少し好みが偏っているかもしれませんが、参考に見ていただければと思います。

形成外科カートに積んでる軟膏セレクション

<左上より>
ヒルドイドソフト軟膏:治癒後の創部への保湿剤、乾燥肌への保湿
アズノール軟膏:1-2度熱傷の処置、オムツかぶれなどに。抗炎症作用
プロスタンディン軟膏:血管拡張作用のある軟膏
リンデロンVG軟膏:ステロイド軟膏、浮腫性肉芽の改善
ゲンタマイシン軟膏:術後創部の保湿、少量のワセリンが欲しい時に。
プロントザンゲル:クリティカルコロナイゼーションの改善に

<右上>
白色ワセリン:wound bed preparationに。保湿。
ユーパスタ軟膏:イソジンの抗菌性と創部浸出液の吸水コントロール
ゲーベンクリーム:スルファジアジン銀の抗菌性。乾燥した創部を融解
カデックス軟膏:イソジン徐放性。高い抗菌性と水分吸収でドライに。

創部の洗浄用セレクション

シルティ:水のいらないもち泡洗浄(コロプラスト)
 ベッドサイドの創部洗浄は術後創も褥瘡や難治性潰瘍もすべてこの泡洗浄で対応しています。水を使わないのでシーツから水が漏れて濡れて水浸しになったりしません。オススメ!

プロントザン創部洗浄用ソリューション (ビーブラウン)
 抗菌性のある洗浄用ソリューションです。さばきガーゼに染み込ませてwet to dry dressingとして使用することも多いです。抗菌性のある水でwet to dryすると菌が湧きにくい。

DPCでも使いやすい安価な被覆材セレクション

ALLEVYN(アレビン):日本名はジェントルエイド(スミス&ネフュー)
 保険償還の取れない被覆材ですが、DPC病院ではもともと被覆材は算定できません。アレビンは比較的コストが安いので創部にあわせて切って使うと、創部処置の質が上がります。素材としてはシリコンシート+ポリウレタンフォームなので「薄いハイドロサイトジェントル」という感じでしょうか。

エスアイエイド(アルケア)
 こちらも保険償還とれない持ち出し物品ですが、とにかく安くて使い勝手がよいので、病棟でもおいていますし、病院の売店にも5番と7番の2企画はおいてもらっています。構造としてはシリコンシート+不敷布で出来ています。外傷後の処置にも使えます。傷にあわせて切って、テープ固定することで質の高い処置が可能です。

DPC持ち出しでも使いたい被覆材セレクション

<上の段>
(左)メピレックスライト(メンリッケヘルスケア)
 とにかく創部にくっつかない素材が欲しい時に。水泡を優しく包んだり、小児の傷の処置であったり、植皮の上層保護などに使えます。これ以上優しい被覆材はないのでは?


(中央)ソーバクト コンプレス(センチュリーメディカル)
 最近出たばかりのメッシュタイプの製品。菌を吸着して逃さないことで、デブリードマンと除菌効果が期待できます。やや値段が高いのが難点。新素材なので現在導入して効果を見ています。


(右)プリマポア(スミス&ネフュー)
 これは保険償還とれない絆創膏です。このサイズの絆創膏の中ではダントツで使い勝手がよいです。売店にも置いています。各種サイズありますが、他のはいりません。シンプルにこの一番小さいサイズだけでよいです。実は非常に気に入っています。

<下段>
(左)アルジサイト銀(スミス&ネフュー)
 アルギン酸塩被覆材の止血力と銀含有による制菌力の両方が備わった、綿状の被覆材。止血が欲しいときに。


(右)ハイドロサイト銀(スミス&ネフュー)
 もうすぐ販売中止になるそうです。シリコン粘着性+ポリウレタンフォーム+銀含有の製品。眼瞼下垂術後の上眼瞼圧迫に気に入って使っています。結構密着性が高く、厚みがあるため浸出液の吸水性も良い被覆材です。他に変わりのない製品なので無くさないで欲しかったのですが、あまり売れてなかったんでしょうね。個人的にはかなり愛用していました。

古典的だが使い勝手のよいソフラチュール

ソフラチュールは薬剤として処方できます。入院中は薬剤もDPCのため持ち出しですが、コストが安いことや、退院後・外来などでは処方として出しやすいことなどもあり、愛用しています。創部にくっついて取れにくいなどのデメリットをいわれることもありますが、基本的に毎日交換していれば、あまり乾燥しないのでうまく使えます。しなやかに創部にまとわりつくので、シリコン系メッシュ素材よりもこちらのほうが実は好みです。メピテルワンやアダプティック、ウルゴチュールなども使いましたが、結局ソフラチュールが一番使いやすいように思います。(あくまで個人の感想です)

以上、当院の形成外科カートの消耗品一覧でした。ご参考に!

最新情報をチェックしよう!

形成外科の最新記事8件