コロナによる学会オンライン開催に思うこと

コロナウイルスの蔓延により様々な学会が中止、延期に

コロナウイルスが日本で蔓延し始め、2020年4月7日には緊急事態宣言が発令されました。5月25日には一旦解除されましたが、その間に開催予定とされていた(2020年4月8日〜10日開催予定だった)日本形成外科学会総会は8月26日〜28日に延期となりました。

一時収束に向かったかと思いましたが、ここ最近は感染者数も増え、重傷者の数も徐々に増えてきています。8月には普段通り開催されるのだろうとおもっていた形成外科総会も、ふたたび第2波の影響を受けてしまい、演題はオンライン視聴という形での開催になってしまいました。

WEB視聴と現地開催の「ハイブリッド式学会」という、前代未聞の開催スタイルとなりますが、正直テンションは上がりません。そもそも学会に行く目的は自分がエントリーしている場合は演題発表、最新の治療に関する情報を仕入れに行く演題聴取。また企業展示ブースで新規素材や機械、サービスなどの情報を仕入れに行く目的もありました。前の職場でお世話になった先生方に久々にお会いして、近況を報告するような意味合いもありました。

オンライン開催となってしまうと、演題を出す方も見る方も現地発表に比べてモチベーションが上がらないのが正直なところだと思います。そうは言ってもコロナの影響は誰のせいでもありませんし、オンライン開催にこぎつけた開催主催者のスタッフの方々の苦労は計り知れません。中止にせずに開催していただけるだけでもありがたいことだと思います。

先日、毎年参加すると決めていた「日本褥瘡学会」と「日本フットケア・足病学会」のいずれもが「オンライン開催」になるとの発表がありました。これで今年度参加予定の学会はすべてオンライン開催です。残念でなりません。

コロナ禍の前の世界には戻れない

日常業務も大きく変わりました。マスクをせずに過ごす時間は限られた場所のみ。患者さんは減り、新規の方もコロナに怯えながら来院されます。こちらもコロナが頭の片隅によぎりながら、ビクビクしながら診療する毎日です。

徐々に社会全体がコロナを受け入れて、連日の感染者数の数が増えても動じなくなり、マスク・消毒・ソーシャルディスタンスで「対策している」と自分たちを納得させて、万全の体制で人混みに出かけていきます。旅行もします。「対策しているから」大丈夫だろうと。

「経済を回さなければいけない」という逃げ道もできました。コロナが徐々に日常を変え、人の考え方も、感染に対する思いも、じわりじわりと捻じ曲げていっています。テレビではリモートで出演するタレントの皆さん。出演ニーズはだいぶ減ったのでしょう。まったく見なくなった芸人さんやタレントさんもそういえば居ますよね。テレビがまったく面白くなくなりました。情報番組をつければ延々コロナの話題。バラエティは以前の編集ものや、リモートクイズ番組。個人で新しい情報を発信しているyoutuberやブロガーの記事のほうが、新鮮で刺激があり、情報を得ることができる満足感はしっかり満たしてくれます。

医療も形成外科も、この先ワクチンが出来ても、年月が進んでも、完全には「コロナの前には戻れない」ような気がします。無症状の方が感染力を持つというのが厄介です。インフルエンザのように「感染したら出勤停止5日」的な対応ができれば、なんとやりやすいことか。

それでも前進を考えなくてはならない

この状況でも、前向きな進歩を考えなくてはなりません。各業種のエキスパートたちは皆同じ考えだと思います。自分たちの領分について必死です。

われわれ医療者は、なかでも形成外科医としては、このコロナ蔓延の時代のなかで、今後生き残っていくためにはどういう診療スタイルにすべきなのか、どういった治療を展開していくべきなのか、よく考えなくてはなりません。

「With コロナ」で社会が進んでいくのであれば、それにあわせた診療スタイルの確立が必要なんだと思います。形成外科は「手術」を中心とした診療科です。コロナの感染を防ぐための診療スタイルや、手術の時に感染を起こさないための対策を早急に講じる必要があります。

当然、手指消毒や検温は当たり前になります。もっと患者さんや術者が安心して手術を受けられる設備対応、外来対応を講じていくことが、今後の集患に繋がっていくような気がします。

コロナ対策のアイデアが競われる世の中になっていくのでしょう。そしてぼーっとしていてその「競争の波」に乗り遅れたら、衰退に向かうのでしょう。

前向きに思考を巡らせたいのですが、いいアイデアが浮かびません。コロナ対策を巡らせるには、気力も体力も必要です。

それでも病気は止まりません。一定の率で発生します。病院機能がストップしないことを願いつつ、形成外科が埋もれていかないようにしっかり運営していこうと思います。

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