逆に聞きます。ゼオスキンだけで本当にいいですか。

逆に聞きます。ゼオスキンだけで本当にいいですか。

ゼオスキンのセラピューティックはトレチノイン・ハイドロキノン療法です。トレチノイン(ビタミンA)の作用により、肌のターンオーバーを改善し、ハイドロキノンの作用でメラニン色素の産生を抑制します。これらの作用をうまくコントロールすることで、肌は明るくなり、シワ・たるみも改善し、気になるシミは薄くなります。

ゼオスキンは肌に大きな改善効果をもたらしますが、その副反応として「肌の赤み」「皮むけ」「ヒリヒリ」のような症状が出てしまいます。いわゆるA反応です。この嫌な反応はずっと続くわけではなく、1ヶ月〜2ヶ月ほど使用していく中で、徐々に反応が収まり、3ヶ月くらいすると同じように使用していても全く嫌な反応は出なくなります。その頃には肌もしっかり改善が得られ、メンテナンスシリーズを引き続き継続使用することで維持できるようになります。

このように改善力の強いゼオスキンの化粧品ですが、その恩恵にあずかるばかりでいいのでしょうか?ついついゼオスキンの反応性にばかり気を取られ、うまくダウンタイムを抜け出せた方はその結果に満足し、ゼオスキン信者になってしまいます。「美肌を得る」という目的は達成できるかもしれませんが、ここで問題にしたいのは、

「そうなった原因は解決したんでしょうか?」

ということです。シミ肌、たるみ肌、肌荒れには「原因」があります。原因を除去しなければ、いくらゼオスキンで改善が得られても、本当の改善とは言えません。よくある原因について検討します。

こすり刺激による「しみ」

こすり過ぎは「しみ」の原因になります。洗顔時のゴシゴシ洗いが癖になっている方は要注意です。肌をゴシゴシとこすると、皮膚に炎症が生じて、炎症細胞が色素沈着を生じ、しみを生じます。いわゆる「肝斑」です。

ゼオスキンを使えば、その改善力による一時的に改善しますが、根本的に「ゴシゴシ洗い」の癖を変えなければ、本当の改善とはいえません。頬に左右対称性にくすんだボンヤリしたしみがある方は「肝斑」の可能性があります。

対策は簡単です。洗い方を変えましょう。
洗顔を泡立てて、フォーム状にしてこすらずに泡で優しく洗いましょう。

患者さんには「自分は女優さんと思って洗顔してください」とお話します。笑う方もいますが、お肌の目標は女優肌です。洗顔のCMに出ているという気分で毎日の洗顔癖を直していきましょう。

光老化による「しみ」「たるみ」

しみが黒く見えているのは、細胞レベルで考えれば「メラニン色素」が増えているからです。紫外線の作用によりメラニン色素が多く産生されるようになります。

肌のターンオーバーが滞るとメラニン色素が抜けずに蓄積して、シミとして見えてきます。

ゼオスキンはトレチノイン(ビタミンA)が、肌の細胞の入れ替わりを正常化するため、溜まっていたシミはどんどん抜けて行きます。ハイドロキノンがメラノサイトに働きかけ、メラニン色素の産生を抑制します。

光老化の悪影響はゼオスキンでどんどん抜けていきます。ゼオスキンのパワーは絶大なので、おそらく光老化の対策をあまりしていなくても改善したように感じるものと思います。しかし、ゼオスキンを使いながら「光老化」の対策をしていなければ、本当の改善は得られません。

実際のところは、肌の美容治療を受けられるくらい意識が高い方であれば、日焼けの予防は当然されています。しかし、近赤外線やブルーライトも肌に悪影響を及ぼすことが近年問題視されています。近赤外線やブルーライトは、肌の真皮・皮下の筋膜にまで届き、シワやたるみを引き起こします。

対策としては、それらをカットする日焼け止めを塗ること。ブルーライトなどは室内でも影響が出るので、冬でも室内にいる日でもしっかりと「日焼け止め」を使って対策をすることです。

ストレスや不摂生による「肌質悪化」

ストレスにより肌荒れは誘発されます。自律神経の作用による影響です。

人間は覚醒時・緊張状態にあるとき(ストレス状態)は、交感神経が優位になります。一方で寝ているときやリラックス状態にあるときは副交感神経が優位になります。ストレス状態が続くと、交感神経が優位になる状態が続き、それに伴い、血管が収縮、免疫機能の低下、肌のターンオーバーの不調などが生じます。特に女性はストレスにより男性ホルモンが増えると言われています。皮脂分泌量が増え、ベタつき・ニキビが増加してしまう影響がでることもあります。

ゼオスキンは肌質悪化状態の方にも、その効力にて改善をもたらします。しかしそれは本当の効能ではありません。ストレス状態を除去すれば、更に大きな効果が得られる可能性があります。

ストレスの除去は、なかなか難しい事が多いです。次の3つのことを意識しましょう。
①睡眠時間をしっかりとる。目標7時間以上
②趣味・娯楽の気晴らしの時間を過ごす。週に数時間は趣味の時間を。
③癒やし・くつろぎの時間を作る。音楽や瞑想、ヨガ、アロマテラピーなど。

あなたのゼオスキンの効果はそんなものではないかもしれません。

もし「こすり刺激」「光老化」「ストレス」を抱えながらゼオスキンを使っている人がいたら、少し考えてみてください。ゼオスキンの改善力は絶大なので、もしかするとその状況でも「効能に満足」しているかもしれません。

しかし、これら3つの悪化要素を改善したら、さらなる効果が得られるかもしれません。本当のゼオスキンの改善力は、今感じている以上かもしれません。一度考えてみてください。