ゼオスキン セラピューティックの合併症対策

ゼオスキン セラピューティックの合併症対策

<2020年6月11日 初回投稿、2020年9月8日 リライト>

ゼオスキンヘルス(ZO SKIN HEALTH)のセラピューティック使用時にどうしても出てしまう反応期。トレチノインによるターンオーバー改善の証でもあるのですが、赤み・皮剥けはやはり嫌なものです。

SNSなどでセラピューティック中の「赤み・皮剥け」を投稿している様子をよく見ます。コメントで「こんなにめくれた!どんどんめくって、綺麗になるぞ」など見ると、大丈夫かなと不安になります。

当然ですが赤み・皮むけはビタミンAによる肌のターンオーバーの結果ですので、一概に悪い反応ではありません。しかし一線を超えてしまうと、それは皮膚炎の状態になり、慢性皮膚炎は結果として肌に高度な色素沈着を残します。

多少のターンオーバー改善によるメクレ反応はあるが、常に抑えながら使用するのが安全なセラピューティックとの付き合い方です。

当院で推奨しているセラピューティック合併症対策を紹介します。

開始後2週目で「ENVIRON Wビタミン」がお勧め!

トレチノインが反応して皮剥け・赤みが出てくるのは、平均して1週間くらい経過してからです。開始後2週目くらいになると、ほうれい線のあたりからペラペラと細かくめくれてきます。

事前にSNSなどで情報を仕入れている方は「遂に来たな」という感じで受け入れてくれますが、予想以上の反応に不安になられて相談に来られる方もいます。私がゼオスキン セラピューティックを処方するときは「2週間後」の不安な時期に、ENVIRONの超音波イオン導入(通称:Wビタミン)を受けてもらうことを推奨しています。施術直後から赤み、皮剥けが改善し、しっとり潤いが戻ります。これをきっかけに肌の調子が戻り始めることもよく見られます。

皮剥け、赤み、乾燥には「CELLNEW+モイスチャーミルクB12」がお勧め!

セラピューティックの反応期には、朝いくら美容液を浸透させて保湿を高めても、昼過ぎぐらいにはカサカサ、皮剥けが出てきてしまいます。日中の臨時ケアには「CELLNEW+(常磐薬品)のモイスチャーミルクB12」をお勧めしています。

https://cellnewplus.jp/ce/products/plus-milk.aspx

とにかく保湿力が優れた乳液なので、トレチノインによる酷い皮剥けもしっとり治ります。価格も4000円とお手頃で、ゼオスキンとの相性も良いです。

それでもダメなら4−5日休みましょう。

当然ですが、上記でも手に負えないトレチノイン反応期に入ってしまった場合は、無理せず休薬しましょう。あまりにめくれ過ぎた肌は慢性炎症状態になってしまい、色素沈着を残してしまいます。適度に反応が出るか、出ないかくらいをうまく調整して使ってもらうのが安全で理想的と考えています。

とにかく赤みを起こしたくない人には次のように指導しています。

①まずはトレチノイン+ミラミックスを「赤み・皮剥け」が出るまで毎日使う。
②反応が出たら、何日めでその反応が出たかを覚えておく。そしてその日からトレチノイン・ミラミックスを休んで、何日で反応が治るかを確認する。
③反応が治ったら再びトレチノイン+ミラミックスを再開。赤み・皮剥けが少しでも出たら再びやめる。これを繰り返す。
④徐々に連続して使える日数が増えてくるはずです。赤み・皮剥けに注意して使ったり休んだりを繰り返しながら徐々に慣らしていってください。

保守的なセラピューティックになりますが、確実に効果はありますし、嫌な反応も最低限で抑えられます。

なにより皮膚炎にまで移行し、色素沈着がガッツリ出てしまったら取り返しがつかなくなります。慎重に使うほうが安全です。