ゼオスキン:ARナイトリペアのすべて
ゼオスキン のメンテナンス・シリーズの要とも言える「高濃度レチノール4種」のうち、最上位にあるのがARナイトリペアです。1%レチノールが含まれており、セラピューティック後の方でも、連日使用では赤み・皮剥けなど改善反応が出る「強力な」美容液です。うまく使えば、非常に良い反応が得られますが、まったくゼオ未経験の方がメンテナンスだから安心と思って迂闊に使うと、赤み・皮剥けに驚かれると思います。
成分の詳細や使い方のコツについて、解説します。
配合成分と成分効果の詳細
1% レチノール
①しわ・たるみを改善する。コラーゲン、ヒアルロン酸の増生
②くすみ・しみを改善する。角質代謝と皮膚のターンオーバー促進
③保湿:水分保持力を高める
レチノールは皮下に浸透すると酵素の働きによりレチナール、レチノイン酸へと変化します。レチノイン酸はいわゆる「トレチノイン」です。これらは肌の角質代謝を促進、皮膚のターンオーバーも促進されます。これにより皮膚のキメを整え、小じわなどを改善します。くすみ・色むらも改善され明るくなります。ヒアとくにレチノイン酸(トレチノイン)のターンオーバー促進作用は効果的であり、これにより顕著な改善が期待されます。ヒアルロン酸も合成され、みずみずしくふっくらした肌質に改善されます。コラーゲンの生成促進の作用もあり、肌の弾力性も向上します。
パルミチン酸アスコルビル:ビタミンC誘導体の一種。肌の炎症や乾燥の原因となる活性酸素(ヒドロキシラジカル)の発生を抑えることで、炎症によるメラニン色素の生成と、ヒアルロン酸分解による乾燥を防ぎます。できてしまったメラニン色素を還元し色を薄くする効果や、コラーゲン生成を促す効果もあります。
アーモンドオレオソーム:アーモンドを由来とするタンパク質の膜でできたカプセルの中にレチノールなどの油性成分を閉じ込め、肌の深部まで浸透して効果を発現します。
ローズマリー葉エキス:ローズマリー葉エキスにはカルノシン酸およびカルノソールが含まれており、グルタチオン、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)およびカタラーゼといった抗酸化因子の産生を促進します。細胞自身の抗酸化力を誘導し、酸化ストレスに対する抵抗性をもたらします。
ヒマワリ種子油:ヒマワリ種子油には、オレイン酸、リノール酸、ビタミンA・D・E、ミネラルなどが含まれており、抗酸化作用のあるビタミンEなどの成分により活性酸素を抑制して、肌が健康に保たれます。オレイン酸は保湿効果があり、柔軟性をもたらします。
エーデルワイス成長点細胞培養物:エーデルワイスは標高の高い高原、過酷な気象条件で咲く花で、抗老化に適した、幹細胞を活性化して表皮を若々しく維持する作用があります。
プルケネチアボルビリス種子油:トウダイグサ科、アマゾン原産通称インカインチオイルと呼ばれるオイルで、α–リノレン酸50%超含有のオメガ3脂肪酸高配合油です。希少なオメガ3やビタミンEを豊富に含んでおり、抗酸化作用にも優れ保湿力抜群のオイルです。オメガ3は新しい肌をつくるために常に消費されつづけており、これらの成分が不足してしまうと肌の保湿に必要な良質なセラミドがつくられず、肌のバリア機能も低下してしまいます。オメガ3は体内では作る事ができないため、外から補充することで健やかな肌をサポートします。
酢酸トコフェロール:末梢血管拡張作用で血行を促進し、肌荒れ、ニキビ、シミ、ソバカスなどを防止します。抗酸化作用、ホルモンバランス是正作用もあり、ダメージを受けた皮膚の修復をサポートします。
ニガハッカ成長点細胞培養物:肌をすっきりと引き締め、なめらかなハリのある若々しい肌印象へ導きます。
カホクザンショウ果実エキス:ヒアルロニダーゼ、コラゲナーゼおよびエラスターゼ活性抑制による抗老化作用。
アスコルビン酸:メラニン色素の合成を抑制し、できてしまったメラニン色素を薄くします。シミやニキビ跡の色素沈着を目立たなくし、色素沈着のしにくい肌へ。コラーゲンの生成を助け、肌のハリを保ち、弾力のある肌をもたらします。抗酸化作用があり、活性酸素を抑制、肌のターンオーバーを正常化し、くすみのない明るい肌色へと導きます。
カプリリルグリコール:抗菌・防腐による製品安定化剤
シクロペンタシロキサン:低粘度でベタつきを抑えてさっぱり感を付与し、広がりや伸びがよく、他の化粧品成分と相溶性に優れている。
フェノキシエタノール:製品自体のグラム陰性菌に対する抗菌・防腐作用
ジメチコン:低重合度・低分子のジメチコンは粘度が低く、油分のベタつき感を抑え、サラッとした軽い質感で、すべりや伸びに優れており、さらに他の成分が皮膚や毛髪上に広がるのを助ける働きをすることから、感触改良作用として配合されています。撥水性に優れた皮膜を形成し、気泡除去作用もあります。
その他成分:ジメチコンクロスポリマー、グリセリン、ポリソルベート20、アジピン酸ジイソプロピル、BHT、クロルフェネシン、亜硫酸Na、シトラール、レシチン、香料、ゲラニオール、トコフェロール、コーン油、β-カロチン
内容量・価格・使用方法
内容量:60㎖
価格:18,000 円 (税込 19,800円)
週2回、夜に化粧水を塗布した後、1-2プッシュを塗布して下さい。
効能
高濃度レチノール(1%)が配合されており、オレオソーム化され更に肌の浸透性があがっています。効果的に肌のハリ、透明感がもたらされます。くすみの改善力も強く、明るくて滑らかな肌質が得られます。
ZO-RRSというZO独自の植物幹細胞複合成分、ビタミンC、ローズマリー葉エキス、ひまわり種子油エキスが配合されており、上記成分効果で示したとおり抗酸化作用がもたらされます。
感想
ARナイトリペアについては、当院ではメンテナンス・プログラムの最終仕上げとして用意しています。セラピューティック・プログラムを終えた方はいきなりナイトリペアは勧めていません。セラピューティック後の肌は十分にターンオーバーが進んでおり、強制的にトレチノインを効かせた「改善肌」なので、まずはWテクスチャーリペアでじっくりとその状態をキープさせます。Wテクスチャーリペアは0.5%レチノールであり、2−3日に1回の使用から開始して、物足りない方は連日使用してもらいます。夜のみなのでおそらく使い切るのに4−6ヶ月程度経過していることでしょう。
Wテクスチャーリペアがなくなったら、いよいよARナイトリペアを使用します。0.5%から1%レチノールへUPするので、さらに反応性が高くなります。ナイトリペアを調子よく連日使っていると、いくら慣れている人でもなかなかのA反応が出ることと思います。当然ですが、A反応は抑えながら、2−3日ごとの使用から開始して、徐々に使用頻度を上げていくことを推奨しています。
Wテクスチャーリペアを使用し、ARナイトリペアも終了したあとは、初回のセラピューティックから半年以上経過していることと思いますので、またセラピューティックに戻ってトレチノイン修行を行うのも良し、そのままメンテナンス+ARナイトリペアで維持しつづけるのもよし。この繰り返しが肌をどんどん若返らせ、維持させてくれます。
ナイトリペアは1本18000円と高価ですが、週1−2回・夜のみ使用で4−6ヶ月持つと思えば、月3000~4500円です。以外と安いと思いませんか?
赤みがひどくなった場合の戻し方を自分でコントロールできるのが一番健全です。もしコントロールができなくなった場合には病院で相談しましょう。