形成外科の受診相談内容TOP5(第5位)

形成外科の受診相談内容TOP5(第5位)

形成外科は残念ながらまだまだ診療内容が一般の方に浸透していない部分もある領域です。当然医療関係者の方や、自院に形成外科がある方は、「意外と」幅広く診療していることをご存知かもしれませんが、形成外科がない病院の方などは医療者であっても形成外科の診療内容をご存じなかったりします。

そこで今回は当院(生駒市立病院)形成外科への受診相談内容 TOP5について解説しようと思います。

気軽にご相談いただける診療科ですので、もしこれを見てお悩みの症状が該当する場合には、ぜひ近隣の形成外科がある病院を検索して受診しましょう。

第5位:まぶた外来(眼瞼下垂)

当院では形成外科専門外来に「まぶた外来」という診療枠を設けております。主に眼瞼下垂についての相談外来です。

眼瞼下垂は「まぶたが下がって、目が開けにくい。まぶたが重くて疲れる。まぶたが下がって視野が制限されて困る」などの症状を伴う状態です。その程度がひどくなっている方については保険治療が適応になります。

目のトラブルだから眼科で治療すると思っている患者様も多いと思いますが、眼瞼下垂については目の上の皮ふ・筋肉のトラブルであり、見た目への影響も大きいところなので、形成外科で治療対応している場合が多いです。

「まぶたの下垂」で悩んでいる方は形成外科をご受診ください。以下に眼瞼下垂についての過去の記事をリンクしておきますのでご参考に!

第5位(同着):下肢静脈瘤の相談

眼瞼下垂とほぼ同じくらいの率で相談があるのが、「下肢静脈瘤」についての相談です。

下肢のふくらはぎのあたりに「血管が浮き出てボコボコしている」状態の方が、見た目や症状に困って来院されます。

症状としては「足が重くてだるい」「こむら返りがひどい」「足がむくむ(浮腫)」などを訴えて来院されるかたがほとんどです。

下肢静脈瘤も循環器科や血管外科で相談されることや、中には皮膚トラブルと思って皮膚科を受診する方もいると思います。それらの診療科でも静脈瘤の治療を行っているところもありますが、当院では形成外科にて下肢静脈瘤に対する積極的な治療を行っています。

現在、下肢静脈瘤の治療のほとんどが「血管内焼灼術」により治療されています。以前は「ストリッピング術」という、悪くなった血管を抜去する手術が主でしたが、「血管内焼灼術」が保険適応となり、皮膚切開をせずに治療できる利点から、最近ではほぼ95%程度が血管内焼灼術を行っています。

中には血管の逆流や拡張が高度であり、血管内焼灼術の適応にならない方もおられますが、その場合には現在でもストリッピング術を行っています。

静脈瘤は症状しずかに進行していく病気です。あまり放置していると色素沈着やうっ滞性皮膚潰瘍に繋がり、大変つらい症状が出てくる場合があります。

もし気になる方は、「下肢静脈瘤の治療を行っている形成外科(どの形成外科でも治療対応しているわけではありません)」を調べてから受診しましょう。

以下に下肢静脈瘤についての記事をリンクしておきます。ご興味ある方は御覧ください。